2008.3.28 386号 ダイジェスト版



基地ある限り米兵犯罪は後をたたない!
3.23県民大会に大阪・京都代表団23人

 23日午後、北谷町で開催された「米兵によるあらゆる事件・事故に抗議する沖縄県民大会」には雨の中6千人が結集しました。

 中央実行委員会が本土からの連帯参加をよびかけ、大阪実行委員会は京都と共同して22〜24日の日程で代表団を派遣しました。

 大阪労連、新婦人の代表や個人など合計23人が参加、別便参加をふくめると約40人。本土からの参加は100人を越えました。

 会場は激しい雨。しかし次々と結集した人々の傘で会場はいっぱいに。集会の分断を画策する政府が、圧力をかけるもとで、主催者団体に加わる老人会では最後まで超党派をめざして働きかけていたという。あらゆる妨害を蹴って雨の中、6千人の人々が声をあげたことの意味は大きい。「この雨は、沖縄の涙雨です」との主催者の言葉が胸を衝く。冷たい雨を避け、テントの下でまんじりともせず座りこんでいる辺野古の「オジィ、オバァ」の姿も見られる。壇上からは「地位協定の改定」が次々と訴えられ、「人権も尊厳も守れない日米安保は何なのか」と怒りをぶつける東門沖縄市長。基地のある限り米兵犯罪は起こり、日米安保が続く限り基地はなくせない。発言者は安保廃棄を口にはしないものの、そのたたかいの重要さをつくづく感じるものでした。

 


 「安保廃棄を多数派に!」・・それしかない。


 本土代表団は集会前日、中央安保主催の説明会に参加。翌日は事件発生の北谷町をバスで通過、嘉手納基地や米兵基地外居住地、普天間基地を視察。地位協定のもと、基地外住宅に住む米兵は住民登録もせず、隣に誰が住んでいるのかわからないという状況で住民の不安ははかり知れないとのこと。

 集会翌日は沖縄統一連との交流会がもたれた。イラク帰還兵のウィラーさんの話、赤嶺衆議員らからは集会開催に至る経過が詳しく報告された。

 かつて米兵にレイプされたオーストラリアのジェーンさん(仮名)の悲痛な訴えに、舞台間近にいたオバアが、降段した彼女を抱き締め、自分も「60年前に、同じ目にあった。だれにも言えず来た」と、泣きながら抱き合っていたといわれる。沖教組の代表も「沖縄の子どもたちは米兵の家族とも日常的に行き来している。米兵がふだん着で声をかけても、普通のお兄ちゃんの印象が強い。被害者を咎める声もあるが、とんでもないこと」と報告。

 翌日の新聞で「超党派にはならなかった。人数もそう多くもない」「集会の影響は(政治的には)ない」との政府関係者のコメントが目に入り、暗澹たる思い・・(事務局・中野綾子記)


 大阪代表のコメントが現地紙に

 24日付「琉球新報」には演壇でマイクを握った各界代表8人の発言要旨と参加者18人のコメントが紹介されています。その中で県外からの参加者としてただ一人、大阪代表団の保育士(福保労)の内海ゆかりさんの言葉が載せられています。

 
県民大会に呼応・連帯して
3.23大正区で集会・デモ

県民大会に呼応・連帯する「3・23大正区民集会」が区内平尾公園で開かれ、集会後、区役所前までデモ行進しました。

 主催は安保破棄大正区実行委員会。集会には小谷みすず府議、矢達幸市議も参加、3月14〜16日に8人の「沖縄調査交流団」を送った中央区安保の北川恒雄事務局長が連帯のあいさつを述べました。

 100人近いデモ行進には、街角や家の窓から多くの激励が寄せられ、沖縄の事態に対する区民の関心の高さが実感されました。


紹  介

当面のとりくみ

4.25緊急安保学習会

  「日本の軍事費・・巨大なムダと利権を暴く」

 講演/小泉親司さん(日本共産党基地対策委員会責  任者、元「赤旗」ワシントン特派員・元参院議員、  『日米軍事同盟史』など著書多数)

◆日時/4月25日(金)
   午後6時30分〜 

◆場所/府立労働会館
  南館5階・南ホール

主催/安保破棄大阪実行委員会・同中央区実行委員会/大阪革新懇・中央区革新懇

 雨中、大阪市全区に宣伝カー13台
 
イラク戦争開始5年 3.20統一宣伝行動

 イラク戦争開始から5年の「3・20」はあいにくの雨。大阪城公園南東角に宣伝カー13台が集結し、市内全区を分担して「イラク戦争・占領やめよ、自衛隊の即時撤退、海外派兵恒久法反対」を訴えました。

 風雨で掲示物がはがれたり、休日のため通りには人が少なかったものの、大正・東成・天王寺・東淀川区などで市民からの激励や共感が寄せられ、東梅田では通行人から「中国の脅威」に関して執拗な質問が寄せられるなど、充実した宣伝行動になりました。54ヵ所でスポット演説をおこない、ビラ約1900枚が配布されました。



午後の市民集会には180人が参加

 3月20日午後、イラクの子どもや市民に医療支援を続けている3つの市民団体が主催、大阪労連と大阪安保が後援して、「エルおおさか」大会議室で開催された「3・20市民集会」には180人が参加しました。

 集会では、JIMーNET(日本イラク医療支援ネットワーク)の佐藤真紀事務局長が映像を駆使してイラク情勢をくわしく報告、自衛隊海外派兵恒久法の危険性について梅田章二弁護士が講演し、「イラク市民の手に平和を!海外派兵恒久法の制定に反対する3・20市民集会アピール」を確認しました。

 この日、東京芝公園での中央集会(2千人参加)をはじめ、北海道から沖縄まで各県で集会やピースパレード・宣伝行動などが多彩にとりくまれました。



相次ぐ大阪港の軍事使用、4月には米艦船が

  3月22〜25日、天保山岸壁に護衛艦うみぎり、練習艦かしま・あさぎりの3隻が同時入港し、23・24の両日計4回にわたって「一般公開」が行われました。

 入港当日早朝の抗議行動には約40人が駆けつけ、「国民の命や安全を守らない海自の横暴と大阪港の軍事使用は許さない」と、横断幕などを掲げて抗議の唱和を繰り返し浴びせました。

 天保山岸壁の敷地の前には自衛隊・海上保安庁・市職員のほか数十人の警察官が並び、抗議行動を妨害・規制しました。

 「海遊館」前のビルの屋上から遠望すると、接岸歓迎セレモニーに、手に手に日の丸の小旗を持った数十人の幼稚園児が今回も動員されているのが見えました。

 この日の行動の中で、参加した矢達幸・大阪市議から4月に米駆逐艦の入港が予定されていることが報告されました。

 これに先立ち、3月2日には大阪南港のWTC前オズ岸壁一帯に自衛隊が掃海艇・ヘリ・ミサイル・装甲車などさまざまな装備を持ち込み、「防衛・防災フェスティバル」が開催されました。大阪実行委員会は、イージス艦「あたご」による漁船衝突事件の真相解明も進まず、真相隠蔽に汲々とする海上自衛隊・防衛省に対する怒りと批判が沸騰している中で、「自衛隊に『防災』を語る資格あるのか、平和な商業貿易港である大阪港に軍艦が乗り込み、市民の取り込みを狙うことは許せない」と、2月22日に大阪市・大阪府に後援の取り消しを、主催した大阪防衛協会青年部会には催しの中止を文書で要求しました(2月25日)。

 4月12〜16日に大阪港に米駆逐艦の入港が予定されています。



平松邦夫大阪市長への「大阪港の軍事使用に関する申し入れ」(2008年3月5日)