2009.6.26 397号 



「安保50年」向けて、安保廃棄の学習と宣伝を!

「6・23集会」に1600人 2コースでデモ

 梅雨の真っ最中だけに心配された雨も降らず、「グアム新基地協定」反対!米軍再編・基地強化、憲法改悪・派兵恒久法許すな!平和と暮らしを守ろう!安保廃棄6・23大阪集会」と中崎町・市役所前までの2コースのデモが意気高く成功しました。
 6月23日は「沖縄戦慰霊の日」ということもあって、定刻前から沖縄の歌や牧志徳さんの奏でる三線の音色が会場を包み、大阪のうたごえ協議会のメンバーによる「ねがい」の合唱で開会。
 川辺和宏・大阪労連議長が主催者を代表して集会の意義を強調したのに続いて、滋賀県・あいば野から駆けつけた早藤吉男・平和運動連絡会事務局長が連帯の挨拶を述べ(裏面に紹介)、さらに大阪府歯科保険医協会の山上紘志副理事長が激励挨拶、「諸悪の根源・安保をなくし、憲法を守りぬき、核兵器廃絶に向かって行動を強めよう」と訴えました
 宮本たけし日本共産党前参院議員は国会開会中のため帰阪できなかった議員団に代わって、「海賊対処新法」はじめ衆院での再議決で悪法を強行している自公の暴走を厳しく批判、総選挙で審判を下し、国民の声が生かされる新しい政治の第一歩を切り開こうと訴えました。
 各団体代表決意表明では、自由法曹団大阪支部の篠原俊一事務局長が「ソマリア派兵・海賊新法の危険な内容」について、西淀川労連・矢野正之副議長が「9条守る有権者過半数署名を達成」した経験について、大阪自治労連の仁木将執行委員が6月12〜14日の自治労連沖縄プロジェクト(全体で1200人)に大阪の青年132人が参加、沖縄基地の現状とたたかいに触れ大きな感動を持って帰阪したことを報告しました。
 「予断を許さない国会最終盤のたたかいを重視し、悪法の具体化を許さないこと、来年の安保50年を前に『日米安保を問い、学び、告発する』大きな運動を全府下で広げ強めることをよびかけた竹馬稔事務局長の行動提起を確認、大阪国公・豊田勝利委員長が提案した集会宣言を拍手で採択して、デモに移りました。
 この集会には、伊波洋一・宜野湾市長をはじめ、各地で米軍の横暴とたたかう次の諸団体から激励・連帯のメッセージが寄せられ、参加者に配布した資料に全文掲載、紹介しました。沖縄・東村高江「ヘリパッドはいらない住民の会」、沖縄・海上ヘリ基地反対協議会幹事会、岩国爆音訴訟の会、岩国・愛宕山を守る市民連絡協議会、高知県・嶺北平和委員会、神奈川・米兵による犯罪・事故の被害者の会、和歌山県・美浜の自然を守る会

 

第31回・2009年 歴史と伝統ある楽しいツアー
        

 青森・北海道
平和ツアー


 申込み締切7月上旬
 ぜひご参加下さい!

日程/7月28日(火)〜
    8月2日(日)5泊6日


コース/青森〜三沢米軍基地〜津軽農民組合と交流〜十和田湖・奥入瀬渓流〜JRで函館へ〜函館市内見学〜空路釧路へ〜矢臼別演習場(川瀬さんをを 送る)〜阿寒湖〜トマム〜富良野〜旭川・三浦綾子文学記念館〜道央基地群・高嶋農場〜千歳空港

「4・28畑田重夫さん講演パンフ」好評、増刷

 旧日米安保条約が1952年に発効し、日本が「安保体制」に組み込まれた「4・28」の日に、来年の「現行安保発効50年という節目の年」に向けてのたたかいの展望を格調高く、情熱を込めて力強く訴えられた畑田重夫さんの講演は、すべての参加者に深い確信と感銘を与えました。今、講演をまとめた手作りの「畑田パンフ」の普及・活用が進められています。
 最初の1000部、追加の500部に続いてさらに300部を増刷、日本平和委員会(6月13・14日、箕面)やAALA連帯委員会(6月20・21日、東京)の全国総会をはじめ、東京・鎌倉・愛媛など大阪以外にも普及が始まっています。

中央実行委が発行
 安保がわかるブックレット5

『今日の日米同盟 安保条約は50年でどこまできたか』

 中央実行委員会が2010年の「安保50年」を前にして「安保ブックレット第5弾」を発行しました。

 日米安保や自衛隊の誕生からの歴史、対米従属という点で世界でも異常な日米同盟、憲法との矛盾、軍事だけでなく国民生活や外交も歪め破壊する日米安保の実態をわかりやすく解明し、安保廃棄の展望と正常な日米関係の構築を強調したブックレットです。

 憲法を踏みにじって日本を「戦争する国」につくり変える動きが、国民生活破壊と表裏一体をなしているもとで、総選挙が目前に迫っています。こんな政治を変えるべきだとの声が大きくなっています。「安保50年」に向けて学習をさらに広げ、政治を動かす力をつけるために、積極的に活用しましょう。

 05年以来随時発行されてきた「安保がわかるブックレット」のシリーズはいずれも好評で、大阪でも相当数が普及・活用されてきました。

(1)05年2月『安保が見える時代・・憲法改悪のウラ』

(2)07年7月『米軍・自衛隊一体化と日本国憲法・・市民を監視し海  外で戦争へ』

(3)08年2月『日本の軍事費 巨大なムダと利権』

(4)08年10月『思いやり予算と米軍天国』(日本の軍事費パート?)

●矢臼別平和委員会が毎年発行している写真パンフ『演習場のど真ん中から第9集08〜09年』あります。

 大阪安保の第30回ツアー(08年)も紹介されています。1部600円

  沖縄平和大行進に大阪から参加して

 私は安保破棄大阪実行委員会所属の一員として、6月14日から20日まで「09年国民平和大行進沖縄―長崎コース」の沖縄県内7日間に参加しました。大阪から4名が参加しました。沖縄は梅雨明け直前で、最後の雨に見舞われる毎日でした。
 「アメリカいいなり政治」の根源は安保体制です。この矛盾の集中点、アメリカ基地が不沈空母とばかりに集中する沖縄です。
 私の沖縄行進初参加は1997年に始まり、今回で8回目になりました。
 行進は毎日、米軍基地フエンスに沿い、突き当たります。絶え間なくファントム戦闘機やヘリコプター、輸送機が飛び交う下を騒音に悩まされながらの行進でした。まさにアメリカが戦争へ臨戦態勢を準備する地域で「平和」を訴える行動です。金武町では一等地をひろびろと占拠するキャンプ・ハンセンの入り口で出発式を行い、あるときは両方を米軍基地の鉄条網に囲まれた道を歩き、ある時は広大な緑の芝生に囲まれた「思いやり」米軍住宅を眺めながら歩く、更に行進はイラクやアフガン戦を想定し、実弾訓練が続く「都市型訓練施設」のいくつもの入り口を通り過ぎたり、「百聞は一見にしかず」、大阪では到底考えられない、日本政府から米軍への至れり尽せりの実態を目のあたりにして怒り、叫ぶ行進を続けてきました。
 沖縄は第二次世界大戦で日本での唯一地上戦の惨禍という重い経験を今も引きずっています。最近の10年余でも名護市辺野古の米軍基地建設反対の闘い、北部・やんばる高江のヘリコプター発着基地建設反対の闘い、金武町伊芸の都市型訓練反対の闘い、那覇軍港浦添移設反対の諸問題が地域住民の日常生活に待ったなしの状態で闘われています。
 今回の行進を通じて「命こそ大切」「ぬちず宝」の沖縄の諺は、幾多の闘いの中で培われ、それぞれの闘いの局面は厳しいが、「孫子にはマイナスの遺産は残さない」あくまで未来を見すえて、特に辺野古の13年間の苦しい闘いから多くを学び、教訓を生かし、確信が深められている印象を深くもちました。

                            (中央区実行委員会事務局長・北川恒雄)

9月、沖縄で基地闘争交流集会(全国代表者会議)

 9月24日(木)〜27日(土)
◆普天間基地〜嘉手納基地〜 伊芸区(都市型訓練施設)〜辺野古〜高江(ヘリパッ ド)視察・調査ややんばる統一連など各地で交流
◆26〜27日全国会議(那覇市 内)。
大阪からも代表団派遣を!


あいば野平和運動連絡会・早藤吉男事務局長の連帯のあいさつ 6.23大阪集会

「大阪集会」に参加された皆さん、ご苦労さまです。ご紹介を受けました早藤でございます。私は、陸上自衛隊で近畿最大の基地、滋賀県の饗庭野演習場の現状を報告したいと思います。
 琵琶湖の西側にある饗庭野は、陸上自衛隊の演習場ですが、「日米地位協定」によって米軍が年間6週間利用できることになっています。
 現在の自衛隊の演習は、これまでの「専守防衛」の演習、日本を守る訓練から、「米軍・自衛隊の一体化」が進められる中で、海外派兵に向けての訓練に大きく変わっています。
 饗庭野には、近畿はもちろん、北は富山県、南は四国、西は山口県から、年間延30万人がやってきて様々な演習を行なっています。八尾の航空隊からも、ヘリコプターが年に270日も飛んできます。
 実弾射撃訓練は150日、演習場外の市街地での徒歩訓練も30回以上行なわれていますが、最近では滋賀県の南部や福井県まで足をのばしています。
 また全国で二番目の規模をもつ「都市型戦闘訓練施設」では、毎年3千人から6千人が近接接近訓練を行なっています。これはまさに「人殺し」のための訓練で、米軍とともに海外ですぐに戦争できるような訓練内容になっています。
 昨年秋には、大阪の皆さんも多数「反対集会」に参加いただきましたが、9回目の「日米合同演習」が行なわれました。今年は中部方面隊管内で2回の「合同演習」を実施する、海兵隊と米陸軍がそれぞれ参加して、中部方面隊と合同で演習を行なうことになっています。
 饗庭野で行なわれた場合、10回目の演習になりますが、私たちは米軍の来演が常態化することに強い危機感をもっています。米軍の来演が常態化すれば、たとえば沖縄の海兵隊の本土移転訓練で、大分県の日出生台や宮城県の王城寺原、北海道の矢臼別演習場では、「思いやり予算」によって米軍専用施設が作られているように饗庭野でもその危険性があります。
 饗庭野には、もうひとつの基地、航空自衛隊ミサイル基地があります。この基地へ4月28日の未明に、新型ミサイル・PAC3が配備されました。PAC3は、海上でイージス艦に搭載されているスタンダード・ミサイルとともに、「ミサイル防衛計画」の2本柱ですが、この「計画」自体が、アメリカの軍事計画に従属したものです。それは日本を守るためのものではなく、アメリカ本土を守るもので、憲法違反の「集団的自衛権」の行使につながります。
 しかも技術的に未完成で、専門家が「空を飛ぶピストルの弾を、ピストルで撃つようなもの」と指摘しているように、その実効性が極めて少なく、そのために最近話題になっている「敵基地攻撃論」にいきつく、きわめて危険なものです。
 しかも、「ミサイル防衛計画」全体で約1兆円以上、饗庭野へのPAC3配備だけで、地元・高島市の年間予算に匹敵する税金が使われるもので、私たちは「危険で無駄な計画は、不況や雇用問題に苦しむ国民の納得は得られない」と、これまでPAC3配備反対運動に取り組んできた中での配備でありました。
 今世界で「核軍拡の流れ」から「平和への流れ」が強まっています。
 このような自衛隊の海外派兵に向けた訓練や、PAC3配備など軍事基地の強化は許されません。
 安保条約を破棄し、「米軍の再編・強化」、「米軍・自衛隊の一体化」に反対し、核兵器廃絶に向けた草の根の運動を広げ、憲法9条を守りぬくために、私たちは、今後も皆さんと連帯していきたいと思います。共に頑張りましょう!