2009.12.19 401号
鳩山内閣は、普天間基地返還・撤去を米に迫れ!


 発足から3ヵ月、新政権は景気や雇用など内政問題での動揺と後退に加えて、普天間問題でもその迷走と右往左往が目に余るものとなっています。

 中央実行委員会は「普天間基地の即時返還、辺野古新基地建設やめよ」の要求で17日の緊急中央集会、22日の「名護市長選勝利緊急集会(名護)を開催し、全国的な行動強化をよびかけています。

 大阪実行委員会は、臨時国会開会日の「11・26昼休みデモ」でも、11月20日の宣伝行動でも「政府はアメリカでなく沖縄県民の声を聞け!アメリカ言いなりなら自公政権とどこが違う?」と市民に訴えましたが、22日に繰り上げ実施する12月の「安保廃棄23日行動」でも普天間問題を前面に宣伝し、辺野古の新基地建設反対、名護市長選必勝」を市民に訴える予定です。


 名護市長選支援・連帯カンパの取組み急ごう!

 普天間基地の「移設」について政府は来年に先送りすることとしました。辺野古新基地建設が最大の対決点となる新年の名護市長選(1月17〜24日)が当面の焦点となります。基地容認の現職市長と基地建設反対派の統一候補・稲嶺ススムさんの一騎打ちになる様相ですが、現地からの報告ではたいへん厳しいたたかいになる模様で、12月10日に開設された中央実行委・沖縄統一連・やんばる統一連の市長選共同事務所から「人も金もぜひ応援を」とよびかけが届いています。
 大阪実行委員会は幹事会を契機に「支援連帯カンパ袋」2千枚を作成し、「1口3000円」の団体カンパと合せて広く個人カンパを募ることをよびかけています。


 21日、大正区では緊急集会とデモ

 沖縄県出身者、なかでも名護など県北部出身者の多い大正区では、安保破棄大正区実行委員会と「辺野古沖新基地建設反対・普天間基地無条件撤去求める大正区連絡会」がよびかけて12月21日に「普天間基地無条件撤去緊急区民集会」を開催(6時、区役所噴水前広場)し、決起集会後大正駅までデモ行進を行ないます。

 大阪実行委、「関空移転検討」橋下発言に抗議

 普天間基地問題が焦点になっているもとで、橋下・府知事が11月末の記者会見で「関空移設」に関する発言をしたことを重視した大阪実行委員会は、大阪府に対して12月2日別掲の抗議と申し入れを行ないました。 マスコミ報道を受けて急遽組んだこの日の行動には、川本幹子代表幹事(新婦人府本部会長)、竹馬稔事務局長をはじめ、常任幹事団体の大阪労連・国公・新婦人と母親連絡会の代表が参加しました。

(参考) 本来、関空の建設にあたっては、当時の田中角栄首相が「軍民併用論」を打ち上げたことに関連して、岸知事が「軍用飛行場との併用ということは一切考えていない」「あくまで府民福祉と地域の発展という観点から、地域と共存共栄できる理想的な新空港づくりをめざす」と答弁(1982年9月定例府議会)し、市民団体の公開質問状に対しても、「昨年秋に運輸省に確認したところ、今後とも軍用に併用するという考えは全くない」「府としては、一切軍事併用の考えはない」と明確に回答しています。
 鳩山政権への4大緊急署名運動強めよう!

 全司法労組300余、20周年記念大阪労連まつりで363筆 

新政権の発足を受けて中央実行委員会・日本原水協・日本平和委員会は「辺野古新基地建設計画の撤回、核密約の公表・廃棄と日米地位協定の抜本改定を求める要請署名」運動を提唱しています。
 大阪実行委員会は新年の通常国会に向けてこの取組みを強化するよう各団体・地域によびかけてきました。11月3日に扇町公園で開催された「大阪労連結成20周年記念まつり」(5000人参加)でも大阪安保は署名コーナーを設け、参加者に訴えて363筆集めました。そのほか、泉北教組、中央区実行委、母親連絡会、個人幹事など各方面からも届いていますが、17日には全司法労組大阪支部が組合員に訴えて集めた318筆が届けられました。
 「普天間基地の即時閉鎖・無条件返還」や「米軍への『思いやり予算』を削減し、廃止すること」も要請項目に入れたこの署名を広くよびかけ集めることは当面の重要な課題の一つとなっています。
     ◇   ◇   ◇
 なお、大阪実行委員会は、10月下旬に民主党大阪府連と社民党府連、大阪選出全衆院議員等に対して、「大阪港への米艦船入港・核持ち込みなど『密約』問題」「沖縄の新基地建設反対・普天間返還」「地位協定改定」「インド洋・ソマリア近海からの自衛隊撤退」「思いやり予算の削減・廃止」の5項目について「日米安保に関連する当面の要請」と題する文書を届けました。

米艦船入港問題で大阪市長に申し入れ 11月2日、13日

 大阪安保など4団体連名、「核持ち込み密約」に関連して

 鳩山新内閣が発足の日(9月16日)から核兵器積載艦船や航空機の港湾・空港への立ち寄りを認める「日米核持ち込み密約」についての調査に着手したもとで、大阪実行委員会は大阪原水協・大阪平和委員会・非核の政府を求める大阪の会とともに、11月2日、平松邦夫・大阪市長に次の申し入れ(申し入れ文書および回答は別掲)を行ない、13日には市港湾局などとの交渉をもち、15年前に「大阪港の平和利用に関する決議」を全会一致で採択している大阪市会の舟戸良裕議長と面談して同様の申し入れを行ないました(参加7団体14人)。

 数十年の長きにわたってウソをつき、国民をあざむき続けてきた歴代自民党政府の責任はきわめて重大ですが、同時に、自治体としての自主性を放棄し、政府の言い分を鵜呑みにして米艦船の入港を容認し続けてきた大阪市長の責任も鋭く問われなければなりません。

 09年幹事会を開催

 大阪実行委員会は11月26日「09年幹事会」を開催、団体・地域代表・個人幹事など28人が参加しました。
 『安保50年』の節目を力いっぱいたたかう決意を込めた川辺和宏・大阪労連議長(大阪安保代表幹事)の冒頭あいさつに続いて、協力団体の農民組合大阪府連の原利行副会長が連帯のあいさつを兼ねて日米安保(2条)に根源をもつ日本農業の深刻な実情について簡潔に報告しました。
 前回から約1年半にわたる活動経過と当面の情勢・課題などについて竹馬稔事務局長が提案。討論の中では、中央区、岸和田、AALA、大教組、共産党などが活動報告や情勢に関連して発言しました。

 和田進先生の「10・21学習講演会」に80人 

 大阪実行委員会が開催した10・21学習講演会(会場/大阪民医連会議室)では、最初に「1960年安保闘争・・不滅の足跡」のDVDを途中まで観賞した後、和田進・神戸大教授が「民主党政権誕生と安保廃棄をめざすたたかい」について講演されました。

 和田先生は、日米安保体制の変遷・強化をくわしく後付けた上、核廃絶への努力を明言したオバマ政権と鳩山新政権の登場のもとで、「2010年5月からのNPT再検討会議に向けて、核兵器廃絶・核軍縮の世論高揚の下で、核密約打破、非核三原則堅持、軍事費を削って福祉・暮らしの充実を、東アジアの平和環境構築の大運動を広げよう」と訴えて、80分間にわたる講演を締めくくられました。

安保破棄・諸要求貫徹大阪実行委員会
Tel06-6763-3833  fax06-6763-3836
   
・大阪市天王寺区
  玉造元町 17-22